牧師コラム 『真の主権者である神』 2021年5月2日

牧師 高橋勝義

創世記36章はイサクの息子であるエサウの子孫エドムの歴史が記されています。
カナンの地にいた頃のエサウの系図、そしてカナンの地を弟ヤコブ一族に譲り、死海南東のセイルの山地に定住していったエサウの系図です。セイルの山地にはすでに先住の民フリ人セイルの子たちがいましたが、聖書は「エサウの子孫がこれを追い払い、これを根絶やしにし、彼らに代わって住むようになった(申命記2:12)」と記しています。 このように、神は兄のエサウにも慈しみを注ぎ、約束通り(創世記25:23)その子孫をひとつの国民(エドム人)としてくださり繁栄させてくださいました。

神はアブラハムに「わたしは、あなたをますます子孫に富ませ、あなたをいくつもの国民とする。王たちが、あなたから出てくるだろう。(創世記17:6)」と約束され、その約束はイサクに引き継がれ、さらにヤコブにもベテルで「一つの国民が、国民の群れが、あなたから出る。王たちがあなたの腰から生まれ出る。(創世記35:11)」とはっきり語られました。

時が経ち、エドムはイスラエルの王ダビデに打ち負かされ(Ⅱサムエル8:14)、ここに神の語られた「二つの国があなた(イサクの妻リベカ)の胎内にあり、二つの国民があなたから分かれ出る。一つの国民は、もう一つの国民より強く、兄が弟に仕える。(創世記25:23)」が成就したのです。神の約束は時代が変わろうとも、必ず成し遂げられます。

「わたしは後のことを初めから告げ、まだなされていないことを昔から告げ、『わたしの計画は成就し、わたしの望むことをすべて成し遂げる』と言う。(イザヤ46:10)」
全世界の真の主権者・支配者は聖書が語る「全能の神」なのです。