今日のメッセージ 『天の故郷を仰ぎ見よう』 2024年9月15日

 牧師 高橋勝義

〔レビ記25章23~34節〕

 神は、アブラハム、イサク、ヤコブに与えると約束された地(出エジプト6:8)、すなわち十二部族に割り当てられた所有地について、このように語られました。何らかの理由で土地を手放さなくてはならない場合であっても、買い戻しの権利を放棄してはならず、土地を買い戻すための努力を怠らないようにとされたのです。そしてヨベルの年には、その土地は元の持ち主に返されます。また、城壁を巡らした町の住居に関しては、買い戻しの権利は売却後一年以内と定め、ヨベルの年にも返却されないと定めました。神御自身が「土地はわたしのものである。あなたがたは、わたしのもとに在住している寄留者だからである。」と語っているように、神の民は所有地として与えられた神の土地に住む寄留者だからです。

 人は「母の胎から出て来たときのように、裸で、来たときの姿で戻って行き(伝道者の書5:15)」また、「人は死ぬとき何一つ持って行くことはできずその栄誉もその人を追って下ることはない(詩篇49:17)」のです。

 では、私たちの希望はどこにあるのでしょうか。

 聖書は、神を信じる者は「信仰の人として死にました。約束のものを手に入れることはありませんでしたが、はるか遠くにそれを見て喜び迎え、地上では旅人であり、寄留者であることを告白していました。(へブル11:13)」と語っています。約束のものとは、神が与えると言われたカナンの地です。まだ約束の地にはたどり着いていない彼らは、自分たちの国籍は天にある(ピリピ3:20)ことを喜び、寄留者として歩むことをよしとしたのです。

 これこそが、本当の希望なのです。そしてこの希望は、イエス様を救い主と信じるとき、すべての人に神から与えられる素晴らしいプレゼントでもあるのです。(ルカ23:42,43)