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〔出エジプト21:28~36〕
神は人と人との争いから生じる問題だけではなく、家畜や敷地内で起こった事故などにも細かい定めを神の民イスラエル人にお与えになりました。
牛が人を突いて死なせた場合、その牛を石で打ち殺すことで、牛の持ち主は罰を免れる。しかし突き癖があるのに牛の監視を怠っていたなら、その牛は石で打ち殺され、さらに持ち主も殺されなければならない。しかし、もし彼に償い金が科せられ、自分のいのちの贖いの代価を支払うならば、死を免れる。息子や娘を突いた時も、この規定のとおりに扱われました。さらに神は、もし男奴隷、女奴隷をその牛が突いたなら、牛の持ち主はその奴隷の主人に銀貨三十シェケルを支払い、その牛は石で打ち殺される、と定めたのです。当時、奴隷は主人の所有物で売買の対象でしたが、神は彼らをひとりの人格として認めておられたのです。また、ふたをしていない水溜めに、牛やろばが落ちた場合、その水溜めの持ち主は、家畜の持ち主に償い金を支払う。また牛が隣人の牛を突いて死なせた場合や突き癖がある牛の対策をしていなかった場合など、神は財産に関してもルールを定められたのです。
創造の始めに、「彼ら(人間)が、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう(創1:26)」と神は仰せられました。この世界は神からの預かりものであり、その管理を私たち人間はゆだねられているのです。私たちは、忠実に、誠実に、与えられたこの世界を管理しなければなりません。
『よくやった。良い忠実なしもべだ。おまえはわずかな物に忠実だったから、多くの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ。(マタイ25:21)』