牧師 栗原延元 |
〔ヨハネの福音書15章13~17節〕
賛美歌312番(いつくしみ深き友なるイエス)は、よく知られた賛美歌です。この歌を歌うたびに、私はイエス・キリストを親しく感じます。遥か遠くの彼方に救い主イエスがおられるのではなく私の近くに、いや私の側におられるように思うのです。
イエス様の公生涯の最後の一週間、弟子たちに〈わたしはもはや、あなたがたをしもべとは呼びません。しもべは主人のすることを知らないからです。わたしはあなたがたを友と呼びました。なぜなら父から聞いたことをみな、あなたがたに知らせたからです。〉(ヨハネ伝15:15)と語りました。救い主イエスは私たちをしもべとは呼ばず、私たちを友と呼んでいて下さるのです。何という栄光でしょう。私たちに多くの友がいることだと思うのですが、イエス様は私たちの友の中の友なのです。最大の友とは〈人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません〉(ヨハネ15:13)と弟子たちに話されたとおりに、イエスは十字架の上でいのちを捨てられたのですから、キリスト教会堂に「十字架」がかかげられているのは、神の愛のシンボルなのです。聖歌493番〈わがとも主イエスは、われを見い出し引き寄せたまいぬ愛の糸もて〉を歌って、救い主イエスをたたえていきたいと思います。