牧師コラム 『神の愛に動かされて』 2022年10月9日

 牧師 高橋勝義

2011年3月11日、東北の太平洋沖を震源とする大地震と巨大津波のニュースが全世界を駆け巡りました。それは人々に大きな衝撃を与え、被災地には世界各地から多くの支援が届けられ、ボランティアの方々もたくさん来てくださいました。世界中のクリスチャンが神に祈りの手を上げる中、福音自由の諸教会も直ちに動き出し、被災地支援活動が始まりました。

そして神は、この緊急支援活動の働きを、時間の経過とともに魂の救いの働きへと導き、震災前には教会がなかったこの地にキリストの愛を宣べ伝え、聖日の礼拝を捧げる教会を、との祈りに答えてくださったのです。そしてついに2014年の秋、献堂式を迎えました。それはこの地の魂を愛する神の熱心と、諸教会の祈り、そして尊い支援によるものでした。

お茶っこ会に来られているひとりのご婦人が、仮設にいた頃の教会の支援活動の様子を見て、「私もあの人たちのようになりたい」と思われたのだそうです。
このことを聞いた私は、「互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるようになります(ヨハネ13:35)」と、主が語られたみことばを思い出しました。

イエス・キリストが私たちのために、十字架で死んでくださった愛のゆえに全世界の教会が喜んで犠牲を払う、その姿を通して、この地の方々の心にキリストの愛が届いたのです。

イエス・キリストの十字架の愛が、さらに深く人々の心に届き、「自分の口でイエスを主と告白し、心で神はイエスを死者の中からよみがえらせた(ローマ10:9)」と信じる魂が起こされ救われることを切に祈り願っています。