牧師 高橋勝義![]() |
ヤコブはマナセとエフライムを祝福した後、息子たちを呼び寄せ、神に導かれルベン、シメオン、レビ、ユダ、ゼブルン、ダン、ガド、アシェル、ナフタリ、ヨセフ、ベニヤミンの順に祝福を与えます。しかしルベンは長子でありながら自由奔放に歩み、父のそばめビルハと寝るという不品行の結果長子の権利が剥奪され、シメオンとレビは、妹ディナに起こった出来事に激怒し、シェケムの人々を虐殺した暴虐のゆえにイスラエルの中に散らされると告げられます。ヤコブは祝福を妨げる罪を明らかに示しました。
ユダは一時期、父のもとを離れ神と距離を置いた暮らしをしました。その結果、神を畏れぬ長男と次男が、主に取り去られる(主が彼らを殺す)という悲劇が起こり、さらには長男の嫁タマルを三男に嫁がせなかったユダの不誠実を神は見過ごさず、正されました。その後父ヤコブのもとに戻ったユダは、一族の様々な問題に先頭に立って対処します。そのユダに「王権はユダを離れず、王笏はその足の間を離れない」と語られた通り、神は異邦人の嫁タマルを用い、ダビデ王、そしてイエス・キリストの系図に続くペレツをユダに誕生させたのです。 このようにユダの子孫に「王権」がゆだねられたのは、すべて神の一方的な恵みです。
同様に私たちの罪を身代わりに背負って十字架で死んでくださった神のひとり子イエス・キリストを私たちの元に送ってくださったことも、神の一方的な恵みのプレゼントなのです。
「この恵みのゆえに、あなたがたは信仰によって救われたのです。それはあなたがたから出たことではなく、神の賜物(プレゼント)です。行いによるのではありません。だれも誇ることのないためです。(エペソ2:8~9)」