牧師コラム 『イサク、リベカを迎える』 2020年10月25日

牧師 高橋勝義

しもべは、イサクの待つネゲブの地にリベカを連れ帰る旅を続けました。

一方イサクは、その日の夕暮れ近く、野に散歩に出かけていました。たぶん、一日千秋の思いで、しもべたちが帰って来る方向をじっと見ていたのでしょう。彼が目を上げて見ると、ちょうど、らくだが近づいて来たのです。
リベカにも彼の姿が見えました。リベカはらくだから降り、しもべに「野を歩いて私たちを迎えに来る、あの方はどなたですか」と尋ねます。しもべは、「あの方が私の主人です」と答えました。そこで、リベカはベールを手に取って、身をおおったのです。(創世記24:62~65)

しもべは、自分がしてきたことを残らずイサクに話しました。それは、主人アブラハムの神、主がどのようにして旅を成功させてくださったのか、また、リベカが「はい、行きます」と堅く信仰に立ってイサクのもとに来る決断をしたことなどです。

イサクは、父アブラハムが、しもべを送り出す時、恐れと不安を抱いている彼に「あなたの前に御使いを遣わされる(創世記24:7)」と力強く語ったことを知っていました。イサクは父アブラハムの信仰に答えてくださった神の真実、そしてリベカの信仰を聞き、神がこの結婚に、深い愛と恵みを注いでくださっていることを実感したのです。
イサクは、母サラの天幕にリベカを連れて行き、リベカを迎えて妻とし、彼女を愛し、母の亡き後、慰めを得たのです。(創世記24:67)

「わたし自身、あなたがたのために立てている計画をよく知っている──【主】のことば──。それはわざわいではなく平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。(エレミヤ29:11)」