牧師 高橋勝義 |
イエス・キリストとその弟子たちは、舟で湖を渡ろうとしていました。
舟で渡っている間にイエスはぐっすり眠ってしまわれたのですが、そこに突然、突風が吹き荒れ、弟子たちは水をかぶり危険になりました。
弟子たちは、イエスを起こし「先生、先生。私たちはおぼれて死にそうです。」と必死に助けを求めたのです。
そこで、イエスは、起き上がり、風と荒波とをしかりつけました。
すると、風も波も収まり、湖は穏やかになったのです。
イエスは、弟子たちに『あなたがたの信仰はどこにあるのです』と問いただしました。
舟には、この湖で漁をしていた元漁師が4人も乗っていました。
しかし、湖を熟知している彼らでもどうすることも出来ない突風がやって来たのです。彼らの経験や知識は、全く役に立ちませんでした。
それどころか、死の危険を感じ、慌てふためいたのです。
信仰は、生活のただ中で働かせてこそ、力になるのですが、残念ながら、肝心な時に彼らの信仰は働かなかったのです。
弟子たちは、イエスと寝食を共にしていましたから、イエスの歩みのすべてを日々見ていました。にもかかわらず、イエス・キリストというお方がどのようなお方なのか、分かっていなかったのです。
『あなたがたの信仰はどこにあるのです』は、ご自身のことを分かっていないことへの嘆きなのかもしれません。
幸いにも、弟子たちは、イエスがおられることに気付き、助けを求めました。
「ことばで、嵐を鎮めるお方」に信頼して歩むならば、たとえ、あなたの日々の暮らしの中に大嵐が襲って来たとしても、まことの神イエス・キリストがあなたを助けて下さいます。