牧師 高橋勝義 |
〔出エジプト4章1~17節〕
神は、イスラエルの民をエジプトから救い出す指導者として、モーセを選ばれました。しかし神の召しにモーセは恐れを覚え、尻込みし、「ですが、彼らは私の言うことを信じず、私の声に耳を傾けないでしょう。むしろ、『主はあなたに現れなかった』と言うでしょう。」と訴えます。すると神は彼に三つのしるしを与えました。それは彼の杖がヘビになるという“しるし”、またモーセの手をツァラアトに冒し、それを癒すという“しるし”、それでも彼らが信じないなら、ナイル川の水が血に変わるという“しるし”でした。
これは生ける神がいつもモーセとともにいることを教えるためでした。
ところがモーセは「ああ、わが主よ、私はことばの人ではありません。~ 私は口が重く、舌が重いのです。」と抵抗します。これに対して神は「わたしがあなたの口とともにあって、あなたが語るべきことを教える」と励ますのですが、「ああ、わが主よ、どうかほかの人を遣わしてください」と再度断るモーセに怒りを覚える神は、兄アロンを代弁者としてくださり、モーセが立ち上がるまで忍耐強く待ってくださったのです。
神は、キリストを信じる者の内に聖霊なる神を住まわせてくださいました。それは、私たちが神と親しい交わりをするためであり、また聖書のみことばを通して神のみこころを知り、神に応答するためです。ところで、神のみことばの語りかけに、あなたもモーセのように尻込みすることはありませんか。あなたのすべてをご存知の神は、「わたしの恵みはあなたに十分である。わたしの力は弱さのうちに完全に現れるからである(Ⅱコリント12:9)」と語り、モーセのようにあなたが立ち上がるまで愛と忍耐をもって待っておられるのです。