牧師 高橋勝義 |
〔申命記31章1~8節〕
「一寸先は闇」というように、先のことは誰にも予測ができません。ですから人は安全を確保するために奔走するのです。誰もが不安の少ない先行きの安全を願っています。
さて、モーセは、自分の跡を継いでイスラエルの指導者となるヨシュアに「強くあれ。雄々しくあれ。彼らを恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主ご自身があなたとともに進まれるからだ。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。」と励まします。さらに「主ご自身があなたに先立って進まれる。主があなたとともにおられる。」(申命記31:8)と語りました。モーセの従者として歩んできた後継者のヨシュアは、偉大な指導者モーセには常に力ある生けるまことの神が共におられたこと、またモーセを通して、神がイスラエルにどんなことをしてくださったのかを誰よりも知っていました。その偉大な神が、これからイスラエルを導く自分とともにいてくださるとの約束を頂き、これ以上確かな保証はないと励まされ、勇気を得て、心から感謝したことでしょう。
ダビデは、王として、イスラエルを導く立場にありました。彼の決断が、国の行く末を決めることになるわけですから、慎重の上にも慎重を期したことでしょう。ダビデは、その決断の前に「私はいつも主を前にしています。主が私の右におられるので私は揺るがされることがありません。(詩篇16:8)」と告白しています。
それは、主によって人の歩みは確かにされ、主はその人の道を喜ばれる(詩篇37:23)ことを知っていたからです。
ところで、私たちは、どうでしょうか。
今年も、私たちに先立って進まれる神を信じ、信頼し、従って歩んで行きましょう。神が、あなたの道を確かにしてくださるのですから。