牧師コラム 『主は信頼すべき神』 2021年10月24日

牧師 高橋勝義

「エジプトにではなく、先祖の墓に葬ってくれ。」との父ヤコブの願いにヨセフは「必ずあなたの言われたとおりにいたします」と誓いました。これらの後、父が病気である、との知らせを受けたヨセフは、二人の息子、マナセとエフライムを連れて父の元へ行きます。

ヤコブは力を振り絞って床の上に座り、ヨセフに言いました。「全能の神はカナンの地ルズで私に現れ、私を祝福して、仰せられた。『見よ、わたしはあなたに多くの子を与える。あなたを増やし、あなたを多くの民の群れとし、この地をあなたの後の子孫に永遠の所有地として与える。』私がエジプトのおまえのところにやって来る前に、エジプトの地でおまえに生まれた、おまえの二人の子は、今、私の子とする。エフライムとマナセは、ルベンやシメオンと同じように私の子となる。」ヤコブは自分の先に続いていく神の祝福を信じ、その約束に生きようとしていたのです。ヨセフはエジプトの国においてはファラオの次につぐ権力者でしたから、当然その子マナセとエフライムの将来は保証されているといっても過言ではありません。しかし、それはエジプト人としての歩みであり、神の民イスラエル一族と神の祝福の約束からは切り離されることを意味します。それゆえ神の約束を堅く信じるヤコブは、ヨセフの子マナセとエフライムを自分の子とし、神の約束の中に加えたのです。

同様に、キリストを信じて神の子どもとされた私たちが、「あなたは、あなたの神、主だけが神であることをよく知らなければならない。主は信頼すべき神であり、ご自分を愛し、ご自分の命令を守る者には恵みの契約を千代までも守られる。(申命記7:9)」と聖書に記されている神の約束と祝福を子や孫に受け継いでいきたい、と願うのは当然のことです。