牧師コラム 『初めに神が天と地を創造した』 2018年1月7日

牧師 栗原延元     

 聖書は〈初めに、神が天と地を創造した〉と書き始めます。まさに神は森羅万象の創造主です。この聖書の宣言は幕末の一人の青年武士の人生を一変します。彼は日本国の存在と己の人生の目的を、この聖書を学ぶことに賭けるのです。
 その青年とは、同志社大学の創立者、新島襄です。彼がここから学んだ真理の第一は、人間が造ったものは神ではないという事です。神棚も仏壇も神ではない。自然そのものも神ではない。人間も神ではない。私どもの目に見えるものは神ではなく、神によって造られた、被造物である。それが聖書が冒頭から語っていることです。まさに詩人が〈天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる〉(詩篇191)と賛歌しているとおりです。
 次に被造物には創造者の意志とそれらを造った目的があるという真理です。人はいろいろなものを作ります。ボールペン、鉛筆などの書きもの、衣類などの着るもの、時計などそれぞれの機能を持ったものを作りますが、その目的は人間の役に立つためです。人間が神に造られたのは、人の生きる目的が「神の栄光」のためなのです。