栗原 延元牧師 |
マルコ福音書は10章にわたりイエス・キリストの3年の公生涯を記します。
そして11章からは公生涯最後の8日間について詳述しています。
<あなたの信仰があなたを救ったのです。>(マルコ10章52節)は
読み様によっては、私たちの信仰の強弱大小によって病気や困難、
苦悩は克服できるのであって、問題が解決しないのは私たちの信仰
が弱く足りないからだと理解されてしまいます。
そのような意味でイエスはこのマルコ10章52節を語ってはいないのです。
もしそうでないならば、すなわち、私たちの信仰次第ということならば、
結局は、人間が人間を救えるということになります。
少し理屈めいた事になってしまいましたが、ここでいう信仰とは
イエスをキリスト(救い主)と信じて仰ぐことであり、そのような者を
キリスト者(クリスチャン)と呼ぶのです。
クリスチャンとは要約すればイエスが私にとって無くてはならぬお方、
どのような時も(順調な時も逆境の時も)私に必要なお方、すなわち
救い主(キリスト)と告白する者です。
私がイエスにとって必要な者と思い込む時に、
先週学んだヤコブとヨハネのようにキリスト教会の中で
立身出世を求めてしまうのです。