牧師コラム 『人としての歩み』 2022年11月20日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト20:12~17〕
神がくださった十の戒めの後半は、人と人との関係に必要不可欠な戒めです。
第五はあなたの父と母を敬え、第六は殺してはならない、第七は姦淫してはならない、第八は盗んではならない、第九はあなたの隣人について、偽りの証言をしてはならない、第十はあなたの隣人の家を欲してはならないです。

親との関係について、次に、人と人との関係について語られていますが、今から約3500年も前に、すでにこのような戒めが与えられていたことに驚かされます。
聖書には、「主は、地上に人の悪が増大し、その心に図ることがみな、いつも悪に傾くのをご覧になった。(創 6:5)」とありますが、この戒めを与えてくださったお方、すなわち、天地万物の創造主である神が、私たちを愛するがゆえに幸せに生きるための「人としての道」を具体的に教えてくださったのです。

現代は科学も進歩し、生活も豊かになりましたが、残念ながら、人の心は今も昔も変わってはいません。特に私たちの心の中にある貪欲は、尽きることがありません。
聖書は「ねたみや利己的な思いのあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行いがあるからです(ヤコブ3:16)」と私たちに警告しています。
イエス・キリストは、私たちのすべての罪を十字架で身代わりに負い、罪の贖いを成し遂げてくださいました。それによって、私たちに神の愛が注がれていることが分かったのです。

 「わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。(ヨハネ13:34)」