今日のメッセージ 『相手を尊ぶ』 2025年1月26日

 牧師 高橋勝義

〔民数記5章11~31節〕

 人を一度もねたむことなく生きてきた人は、おそらくいないのではないでしょうか。

 ねたみとは、自分より優れている人、恵まれている人をうらやみ、憎らしく思う感情です。神は、このねたみが夫婦関係、ひいては家族全体の関係を損なう原因となるため、ねたみに関する規定を設けられました。夫婦の問題は、イスラエル民族全体の秩序を乱し、混乱を引き起こすのです。この規定は一見すると、夫の側に有利に感じてしまいます。しかし、当時は男性中心の社会ですから、神はそれを踏まえ、ねたみから夫が一方的に妻に危害を加えることがないようにと設けられた規定なのです。つまり、妻を守るためのご配慮なのです。

 神は、初めから人間を男と女に造られました。それは、人間は一人では生きていけないことと、お互いの人格を尊重し合うことを学ばせるためです。そのうえで、聖書は、「キリストを恐れて、互いに従い合いなさい。妻たちよ。主に従うように、自分の夫に従いなさい。夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自分を献げられたように、あなたがたも妻を愛しなさい。(エペソ5:21,22,25)」と教えているのです。しかし、私たちの愛は、どこまでも自己中心の愛です。では、どうすれば、お互いを尊重し合う愛を持つことができるのでしょうか。イエス様は「わたしがあなたがたを愛したように(ヨハネ13:34)」と語られました。つまりイエス様は、私たちのありのままを愛されたのです。イエス様が私たちを愛してくださっているように、私たちも、聖霊の助けによるなら、ありのままのお互いを受け入れ、赦し合い、仕え合う者になれるのです。

 「何事も利己的な思いや虚栄からするのではなく、へりくだって、互いに人を自分よりすぐれた者と思いなさい。(ピリピ2:3)」