牧師コラム 『信仰を働かせよう』 2022年8月14日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト14:21~31〕
エジプトの追手が迫る中、恐れ惑うイスラエルの民に、モーセはエジプトの軍勢ではなく、真に恐れるべき方を恐れよ、と励まし、さらに主の命令通り、手を海に向けて伸ばしました。すると主が一晩中強い東風で海を押し戻し、水が分かれ、右も左も壁になり、民はその真ん中の乾いた地面を進み、対岸に渡ることができたのです。

一方のエジプト軍は、ファラオの馬も戦車も騎兵もみな、イスラエルを追って海の中に入ったものの、主がエジプトの陣営を混乱に陥れ、戦車の車輪を外してその動きを阻みました。 さらに主はモーセに、「あなたの手を海に向けて伸ばし、エジプト人と、その戦車、その騎兵の上に水が戻るようにせよ」と命じられます。モーセが手を海に向けて伸ばすと、海は元の状態に戻り、ファラオの全軍勢を水がおおい、全滅してしまいました。

この大いなる主の御業を見て、イスラエルは主を恐れ、主とそのしもべモーセを信じました。しかしこのような素晴らしい経験、奇跡が、揺るがない信仰になる鍵ではありません。

イエス様がトマスに「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ないで信じる人たちは幸いです。(ヨハネ20:29)」と語っているとおりです。

聖書には「信仰がなければ、神に喜ばれることはできません。神に近づく者は、神がおられることと、神がご自分を求める者には報いてくださる方であることを、信じなければならないのです。(へブル11:6)」とありますが、あなたは困難に遭遇した時、神は私に最善をなしてくださると、信仰を働かせて歩んでいますか。ここが、肝心なのです。

「主に信頼する者は決して失望させられることがない。(Ⅰペテロ2:6)」