牧師コラム 『誰が一番偉いか』 2018年2月25日

牧師 高橋勝義     

 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」これは「虎が死んで美しい皮を残すように、人は死後に優れた名を残すように心がける」という意味です。
 いつの世でも、高い評価を受けたり一番になることは、嬉しいことです。
 実は弟子たちの関心事も「誰が一番偉いか」にありました。
 そこで、イエス・キリストは、弟子たちに『あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい(マタイ20:26)』『あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、あなたがたのしもべになりなさい(マタイ20:27)』と教えました。
 ヒントは、『仕える者』『しもべ』にあるのですが、いったいどのような人なのでしょうか。
 その答えは、イエス・キリストご自身の歩みにあります。
 イエス・キリストは、神の一人子でありながら、人となってこの世に来られ、私たちを滅びから救うために、鞭打たれ、ついには神に背を向けて歩んでいる私たちの罪を、ひとつ残らず身代わりに負って十字架で死なれたのです。
 この歩みが、『仕える者』『しもべ』の姿であり、イエス・キリストご自身が身をもって私たちに模範を残されたのです。
 一番偉くなるための秘訣は、『仕える者』『しもべ』の歩みにあり、この世の考え方とは全く違うのです。
たとえ、人があなたを正しく評価しなくても、常に公平でえこひいきのない神が、あなたの歩みをすべて見ておられます。
 ですから、弟子のペテロは『あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神が、ちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです。(Ⅰペテロ5:6)』と語るのです。
 人からの評価よりも、神からの評価を得る歩みを目指しましょう。