2013年8月22日「フェスティバル、コンサート、二胡と冷茶の会」(第72回)

今回は3か所で支援を行いました。

1.高安酒店  サマーフェスティバル
2.万石浦団地 浅野洋介テノールコンサート
3.尾浦浜   二胡演奏と冷茶とお話の会

遠くから近江教会、川越教会、浦和教会、武蔵野教会、関西協議会の方々が駆けつけて協力参加して下さいました。心から感謝いたします。以下、各所の様子をご報告致します。


1. サマ-フェスティバル

○場所:高安商店様
○奉仕者:23名(近江教会6名、宇治教会1名、浦和教会1名、武蔵野教会2名)、ロング宣教師夫妻、仙台教会11名)
○内容:浜岡典子師コンサ-ト、メッセ-ジ:浜岡師、お楽しみ会

高安商店にはすでに10時前からたくさんの方々が集まっておられ、コンサ-トは時間を繰り上げて開始されました。最初の曲「365歩のマ-チ」で大いに盛り上がり、次々と演奏される懐かしい曲を皆さん楽しそうに歌い、続く典子師の賛美と浜岡師のお話しにも真剣に耳を傾けておられました。

炭火おこしと大量調理に不安を抱えていたお楽しみコ-ナ-の焼きそばも、背後の祈りと担当して下さった兄姉、そしてこども達の大奮闘で無事守られ「おいしい焼きそばだね!」と喜んで頂きました。かき氷、綿あめも大盛況で最後のビンゴゲ-ムも盛り上がり予定の12時半に無事終了しました。(スタッフの皆さん、汗だくの御奉仕ご苦労様でした!) トスケ(くじ引き)を準備してこども達の参加を期待していたのですが、こちらは少なくて残念でした。

「キリストは長く支援に来てくれてありがたい。」「また来て下さい。楽しかったよ。」等の声をたくさんかけて頂きました。集会後はおいしい手料理に冷たい飲み物でホット一息… ご近所の方が震災後の写真や新聞のスクラップを持参してくださりお話しを伺ったり、なごやかで親しいお交わりのひとときにも感謝でした。

集まられた方々に、そしてこの地に神様の守りと祝福がありますようにお祈りします。

(高橋)


2.万石浦団地テノールコンサート

○場所:渡波万石浦団地
○奉仕者:15名(仙台教会12名、古川教会3名)
○参加人数 約30名

こちらの集会所にはすでに男性の方が数人集まっていて私達を快く迎えて下さり、荷降ろしまでお手伝い してくれた方もおられました。会場の準備のあと、戸別訪問に個配キットを届けながらコンサートのお誘いに回りました。ほとんどの方がコンサートのことは事前の案内ポスターで分っていて楽しみにしていたようです。

落ち着いた雰囲気の中、テノールコンサートが始まりました。浅野兄の声量ある歌声が赤間姉の伴奏と息もピッタリで約1時間、15曲ほど歌っていただきました。皆さん、ご存じの「荒城の月」「浜辺の歌」 そして、賛美歌や私も初めて聞きましたが、詞もメロディーも美しい歌「くちなし」や「丹沢(たんざわ)」など‥。「上を向いて歩こう」は皆さんと共に歌いました。

コンサート中、男性の方から、質問があり、浅野兄が誠実に一つ一つお答えする場面があって、会場が大いに盛り上がりました。笑顔あふれるコンサートとなりました。奏楽者のA姉も幼子を連れての初めての支援参加でしたので、祈りに守られて無事に終えられたのは本当に感謝なことでした。

ショートメッセージは栗原先生がご自身の病の経験をユーモアを交えながらお証してくださり、仮設の皆さんも私たち奉仕者も励まされました。支援を通して、仮設の皆さんとの心の距離が少しずつ近寄っていくことができますよう、祈りに覚えたいとますます思わされました。

(深澤まり子)


3.尾浦浜支援報告

○場所:女川町尾浦町 Sさん宅向かいの住宅跡地
○奉仕者:12名(川越教会2名、関西地区協議会6名、仙台教会2名)
○内容:二胡演奏、冷茶、昼食、支援物資
○参加: 17名

車4台で女川に入ると海の色が美しく輝いていて、海と木々の美しさに目を奪われながら、女川から雄勝に続く未だに崩落箇所が直されていないために片側通行の箇所がいくつもある道を行くと、尾浦町に下りていく道。尾浦浜は小型漁船が多く停泊していて、他の小さな漁港よりも活気を感じました。

去年の8月に続いて2回目の訪問(野瀬師と水野師、裕子姉は二回目)、10:30頃到着し準備開始。この日は、銀鮭の作業が一段落したため、家(仮設住宅等)に戻っている方が多かったそうですが、Sさんが皆さんに声掛けをして下さり、Sさんのおっしゃった通りの15名以上の方々が二胡の音色に誘われるかのように集まって下さいました。男性が多く、仕事の途中で来て下さった方もおられ、とても嬉しく思いました。

住宅があったコンクリート敷きの場所をお借りしたので、椅子とテーブルも支援物資も並べやすく、また、すぐ隣の山のおかげでちょうど良い木陰が出来ていて心地良い風も吹き、快適でした。

二胡の演奏者のS姉らは岩手から何箇所かで演奏しここに来て下さったとのことで、演奏はもちろん素晴しく、リードもとてもお上手でした。二胡の演奏に合わせて「ふるさと」や「川の流れのように」「花」などを一緒に歌いましょうとの声掛けに、皆さんが歌詞カードを見ながら歌ってくださいました。その後は水野師らの本格的冷茶と和菓子を、M師のお話や外国の茶器を楽しみながら、味わって下さったようです。(唯一のお子様参加者のAちゃんにはちょっと苦過ぎました。ごめんなさいね。)

心地良い日陰はいつの間にか移動して暑さに驚くことが度々あり、「影を追ってテーブルごと移動するイギリス式でいきましょう。」との提案に、皆さんが快く応じて全部を運んで下さり助かりました。冷茶の時に二胡の体験もして頂き、続いて野瀬師のお話。まずは脳トレ(脳を活性化するトレーニング)のクイズを数問出され、Y社の社長さんは難問を多く即答され、更なる難問にも見事に正解された方々もおられ感動でした。皆さんが素敵な笑顔を見せて下さり、仲の良い暖かい雰囲気を感じました。皆さんで楽しく脳トレできたと思います。そして最後に野瀬師が下記の聖句を読んで下さいました。

「神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。
それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。
たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。」
(詩篇46:1~8)

その後、助六とお茶の昼食、支援物資(衣類等と全世帯に日用品等)をお持ち頂きました。皆さんがお仕事を中断してまで集まって下さり、笑顔を見せて下さったことや、なかなか集まる機会がないので良かったと言って下さったこともとても嬉しく思いました。椅子の数ガ皆さんの人数にぴったりだったのは大変感謝でしたが、奉仕者が皆さんと椅子を並べてゆっくりお話を伺うということはできなかったので残念でした。今度伺う時には椅子を多く持参したいです。

尾浦は地盤沈下で浜がほとんどなくなってしまったこと、津波の時は港に強く繋いでおいた漁船がちょうど波を受け流したような形になったので多く助かったこと、夜の津波の方が大きく、Sさん宅の屋根の上に他の家の屋根が三つ乗っていたということ等もお聞きしました。

尾浦は銀鮭が主力産業で、この時期は帆立、その後は牡蠣の出荷が多いとのこと。大きな赤字があったが、少し回復してきて赤字は減ったが、来年で補助が打ち切られるので、その後はどうしたらよいのか・・・と大きな不安を抱えていらっしゃるようでした。安全な女川の魚介類ですが、風評被害が依然として大きいようです。まず私達が女川の、三陸の、東北のものを選んで購入し、周りにもそれを知らせることが大事だと奉仕者で話していました。仮設住宅の談話室とは違って、仕事場におじゃましている感じなので、早めにお開きにしました。

関西のある幼稚園の子供達が尾浦の皆さんへ書いてくれた応援メッセージをT姉が持って来て下さいましたが、帰る時に通った復興された工場の道路側の壁に貼って下さっているのを発見し、奉仕者一同で大感激し、その工場の方々と喜びの撮影会。名残惜しさを振り切って帰路に着いたのでした。皆さんに本当の「避け所」「助け」を知って頂きたい!!と願いながら・・・。

(相澤 幸)