2013年9月26日「渡波北部第1仮設 絵手紙教室」(第75回)

○場所:渡波北部第1団地、北部第4団地、北部第5団地
○奉仕者:14名(仙台教会11名、古川教会3名)
○奉仕内容: 集会と戸別訪問
北部第1団地で集会(絵手紙教室、メッセージ、賛美、昼食、ゲーム)
北部第1団地、第4団地、第5団地に戸別訪問による個配キット配布
個配キット(サバ缶1、カップ麺2、ティッシュ1、さつま芋1、トラクトセット)

今回は集会と戸別訪問において仮設の方々と良いお交わりが与えられました。

集会報告

久しぶりの訪問となりましたが、すっかり顔なじみになった方々が、笑顔で迎えてくださいました。早速、絵手紙教室が開かれました。アケビ、さつまいも、なす、柿、にんじん、コスモス、季節感あふれる画材が、テーブ ルに並べられました。皆さん、思い思い、それらを手に取り、はがきの上に描いて行きます。楽しくおしゃべりしながら作業を進める内に、心が開かれて、距離 が近づいていように思われます。

ほどなく作品が仕上がると、次は、描きあがった作品を手にして恒例の写真撮影です。津波で写真を失った方がほとんどです。 喜んでいただけるかと思い、後日お届けするようにしています。また、写真はおひとりおひとりと私たちを繋ぐ大切なアイテムとなっているように思います。 昼食の時間は、助六寿司をお持ちしているのですが、仮設の方々が、さんまの煮つけやマリネ、摘んできたクレソンのおひたしをごちそうしてくださいました。やさしい心遣いがとてもうれしく、おいしくいただきました。

今回は、昼食をいただきながら、アイスブレークをしました。「子どものとき、よくやったあそびは・・・?」「子どものときなりたかったものは・・・?」など の質問に次々答えてくださいます。中でも一番盛り上がったのは「プロポーズのことばは・・・?」の質問で、どっと笑いに包まれ、またぐっと心の距離が近づ いたように思いました。

そこでお話の時間です。栗原先生が、タイムリーな話題から、復活や本当のふるさとである天国についてお話くださいました。みなさん、とても熱心に耳を傾けてくださいました。お話が終わると、一人のご婦人が「イエス様の復活は、今まで信じられなかったけれど、今日のお話で わかりました!」とはっきりと大きな声で言われました。それがとても印象的で、今も耳に残っています。最後にくじ引きで、また、盛り上がり、お祈りで会を閉じました。

皆さん最後まで手を振ってくださって「今度はいつ来るの・・・?」と見送ってくださいました。「来年の1月です・・・」とお答えしましたが、もっと早く来ることができたら・・・と思いながらお別れしました。

帰りに、被災したあと、仙台教会の近くに住んでおられたご婦人のお家に寄ってみました。仙台に仮住まいしておられた時は、全国各地から送られた支援物資を差し上げ、教会の集会にも集っておられました。最近、津波で壊れた家を取り壊して、新築され、石巻に戻って来られたのでした。

仙台におられる時よりも、お元 気そうでとっても明るいお顔をしておられたので、ほっとしました。 蒔かれた福音の種がいつか、芽を出し、実を結ぶ日が来ることを祈りつつ石巻を後にしました。

(吉田真知子)

戸別訪問報告

石巻に来て、4ヶ月が経ちました。震災当時は関西にいたため、何もわからず何もできない私ですが、「ここにいる」というだけで、支援活動に参加させていただいています。
全国の教会から届く支援物資を仮設住宅にお住まいの方や被災されたお宅に配りながら、短い時間ですが、お話を伺う機会があります。テレビでの映像や報道される内容しか知らず、その情報も2年の間にめっきり減っていましたが、ここでは「現実」で「今も」だと、津波から生還された話を聞き、被災生活を見ながら強く感じます。
先日、様々なボランティア団体のたくさんの人たちから「お母さん」と呼ばれている女性に会いました。被災され、仮設住宅にお住いの「お母さん」は、助け支えてもらったボランティアの人との出会いを大切にし、今でも手紙や電話のやり取りをしながら、再訪を楽しみにしておられます。お部屋の壁は、彼らとの写真やメッセージで埋め尽くされています。明るくて優しく、そして強い(たくましい)女性で、その人柄を彼らが愛し、「お母さん」と慕うのもよくわかる気がします。石巻に来る時は必ず再訪するそうです。写真の中には、私が石巻で出会った人の姿もあり、「お母さん」繋がりもありました。このような「人との出会い」はほんの一瞬かもしれません。が、神様がこの地になされる永遠に続く業を出会う人たちを通して示されていることがわかります。支援活動で耕された人々の心の中に、ここにおられるすべての人に、福音の種が蒔かれ、やがて芽が出ることを信じ、期待しています。

(寺村朋恵)