牧師コラム 『キリスト者の使命』 2022年10月23日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト19:1~8〕
モーセとイスラエルの民は、エジプトを出てから四十五日目に、シナイの荒野に入り、シナイ山の麓に宿営します。神はモーセを呼び、民に「あなたがたは、わたしがエジプトにしたこと、また、あなたがたを鷲の翼に乗せて、わたしのもとに連れて来たことを見た。今、もしあなたがたが確かにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るなら、あなたがたはあらゆる民族の中にあって、わたしの宝となる。全世界はわたしのものであるから。あなたがたは、わたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる。」と告げるように言いました。

 神の民として選び出されたイスラエルの父祖アブラハムは、その召しに従い、生まれ故郷を離れ、まだ見ぬ約束の地へと出発しました。そのアブラハムに与えられた約束は、イサク、ヤコブへと引き継がれていきます。そして今、まさにイスラエルを約束の地に導こうとされるこのとき、神はアブラハムを召しだした目的、すなわち、みこころを明らかにされたのです。

 そのみこころとは、イスラエルが「祭司の王国、聖なる国民」となり、全世界の国々に生けるまことの神を証しする使命です。私たちは、キリストを罪からの救い主と信じる者、すなわちアブラハムの霊的子孫です。それゆえイスラエルに与えられたこの使命は、私たちに与えられた使命でもあるのです。私たちは、生けるまことの神を礼拝し、神を知らない人々に神の愛と聖さを証しすることによって、与えられた使命を果たすことが出来るのです。

「あなたがたは選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神のものとされた民です。それは、あなたがたを闇の中から、ご自分の驚くべき光の中に召してくださった方の栄誉を、あなたがたが告げ知らせるためです。(Ⅰペテロ2:9)」