牧師コラム 『主が戦われる』 2022年8月7日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト14章1~20節〕
エジプトから脱出した後、主はモーセに、「引き返して海辺に宿営せよ。ファラオが後を追うが、わたしはファラオとその全軍勢によって栄光を現す。」と告げられました。

一方のファラオはイスラエルを去らせたことを後悔し、軍勢を率いて彼らの後を追います。後ろに迫るエジプト軍に、イスラエルは大いに恐れ、主に向かって叫び、モーセに対しては「この荒野で死ぬよりは、エジプトに仕えるほうがよかったのだ」と言う始末です。 モーセは民に「主があなたがたのために戦われるのだ。あなたがたは、ただ黙っていなさい。」と語ります。主はモーセに「あなたの杖を上げ、あなたの手を海の上に伸ばし、海を分けなさい。そうすれば、イスラエルの子らは海の真ん中の乾いた地面を行くことができる。」と告げ、前を進んでいた神の使いは、移動して彼らのうしろに行き、エジプトの陣営とイスラエルの陣営の間に入りました。それは真っ暗な雲であり、夜を迷い込ませ、一晩中、一方の陣営がもう一方に近づくことはなかったのです。

私たちの日常には問題が溢れています。その私たちに預言者イザヤは、「神である主はこう言われた。『立ち返って落ち着いていれば、あなたがたは救われ、静かにして信頼すれば、あなたがたは力を得る』しかし、あなたがたはこれを望まなかった』(イザヤ30:15)」と警告します。主を信じ、心の王座に迎えながら、その主に信頼せず、自分で右往左往する私たちですが、主は、「あなたを見放さず、あなたを見捨てない(ヨシュア1:5)」と言ってくださるだけではなく、あなたがたのために戦ってくださる愛なるお方なのです。

主の忍耐と愛の深さに、驚かされるばかりです。この主に信頼して歩みましょう。