牧師コラム 『信仰の原点に立ち返る』 2022年7月17日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト12章37~51章〕
イスラエルの民がエジプトのラメセスからスコテを目指して旅立った時の数は、女子供を除いて壮年男子約六十万人で、ほかに異国人もいました。イスラエル(ヤコブの子孫)がエジプトに滞在した期間は四百三十年で、この日はその四百三十年目の最後の日でした。
彼らをエジプトの地から導き出すために、主が寝ずの番をされた夜、主は代々に守る過越に関する掟をモーセとアロンに語られました。「過越に関する掟は次のとおりである。異国人はだれも、過ぎ越しの子羊を食べてはならない、しかし買い取られた奴隷は、あなたが割礼を施せば、食べることができる。しかし、訪問中の異国人や雇い人はできない。もし、あなたと一緒に住む異国人が、主に過越のいけにえを献げようとするなら、その人の家の男子はみな割礼を受けなければならない。無割礼の者は、だれも子羊を食べてはならない。」

こうしてイスラエルの民は、約束の地に向かっての第一歩を踏み出しました。

かつて神は、アブラハムに「主の契約を守るしるし」として、男子はみな割礼を受けることを命じました。これは、神への従順(創17:1)と神の選びの恵みに感謝するためでした。
神が異国人にも割礼を命じたのは、この恵みをイスラエル人だけではなく、異国人にも与えるためでした。事実、異国人である私たちも、キリストを罪からの救い主と信じる信仰によって、この神の恵みにあずかり、神のこどもとなったのです。

ところがいつのまにか、私たちの歩みは、自分の行いに頼るものになってしまいます。「あなたがたは信仰によって救われたのです。それはあなたがたから出たことではなく、神の賜物です。(エペソ2:8)」とみことばが語る信仰の原点に立ち返って歩みましょう。