牧師コラム 『光の中を歩む』 2022年4月10日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト7章14~25節〕
「おまえたちの不思議を行え」と命じるファラオの前で、アロンの投げた杖が蛇になり、エジプトの呪法師たちの杖も同じように蛇になりましたが、彼らの蛇はアロンの蛇に吞み込まれ、真の神の力が示されました。しかしファラオの心は硬く、民を去らせることを聞き入れません。主が言われたとおりでした。さらに主は、ナイル川の水を血に変え、魚は死に、水も飲めなくなる、と警告するようにモーセに命じます。それはファラオに真の神を知らせるためでした。そしてファラオとその家臣たちの前でアロンがナイル川の水を杖で打つと、ナイル川の水はすべて血に変わってしまったのです。ですが、今回もエジプトの呪法師たちが同じことをしたために、ファラオの心は頑ななままでした。

時に、神さまはご自分を現すために、しるし(奇跡)を起こされますが、同じように悪の力も呪法師たちの秘術のような不思議を起こします。そして、その秘術がファラオの心を捉えて、真の神のしるしに心を閉してしまったように、人々の心を支配してしまうのです。

イエス様は「助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます(ヨハネ14:26)」と約束されました。つまり、キリストを罪からの救い主と信じるすべての人の心には聖霊なる神が内住し、真の神の声を聞き分けることができるのです。

ですから、私たちは聖霊の御声を聴く歩みをすることが大切であり、聖霊の働きを妨げる“罪”を日々悔い改めることが重要なのです。「悔い改め」とは罪を認め、神に告白することです。その時、その罪は赦され、私たちはすべての不義からきよめられるのです。