牧師コラム 『愛の警告』 2022年4月3日

 牧師 高橋勝義

〔出エジプト6章28節~7章13節〕
モーセとアロンはエジプト王ファラオに「イスラエルをエジプトから去らせよ」という神のことばを伝えますが、そのこと故にイスラエルの民には、さらに重い労役が課され、二人は「主があなたがたを見て、さばかれますように」と民から非難される結果となりました。 しかし神はさらに、「わたしがあなたに語ることをみな、エジプトの王ファラオに告げよ」と命じられ、モーセは今回も「私は口べたです。」と尻込みをしてしまいます。

それでも神は、「見よ、わたしはあなたをファラオにとって神とする。あなたの兄アロンがあなたの預言者となる。~  しかし、ファラオはあなたがたの言うことを聞き入れない。~わたしが手をエジプトの上に伸ばし、イスラエルの子らを彼らのただ中から導き出すとき、エジプトは、わたしが主であることを知る。」と語られ、この神の声を聞いたモーセとアロンは、命じられたとおりに従いました。二人は神を恐れ、信じて従ったのです。この時のモーセは八十歳、アロンは八十三歳でした。
そして、ファラオの前でアロンの投げた杖が蛇になり、さらにエジプトの呪法師たちが投げた杖も蛇になり、アロンの杖が彼らの杖を吞み込みます。しかしファラオの心は頑なで、それらはすべて主が言われたとおりでした。

聖書は「幸いなことよ、いつも恐れる心を持つ人は。しかし、心を頑なにする者はわざわいに陥る。(箴言28:14)」と語ります。恐れる心とは、全能の神への畏敬の念であり、心を頑なにする者とは、神を無視し、自分の思いを押し通す者、まさに生まれながらの私たち人間の姿です。「今日もし御声を聞くなら、あなたがたの心を頑なにしてはならない。(詩篇95:7,8)」と神は私たちに警告しています。神は、あなたを愛しているからです。