牧師 高橋勝義![]() |
〔出エジプト5章1~21節〕
モーセとアロンはファラオに会い「イスラエルの神、主はこう仰せられます。『わたしの民を去らせ、荒野でわたしのために祭りを行えるようにせよ。』」と伝えました。しかし、ファラオの答えは「主とは何者だ。私は主を知らない。イスラエルは去らせない。」でした。荒野で神を礼拝しなければ、主が疫病か剣でヘブル人を打ち、ファラオの財産である奴隷を失うことになる、と訴えますが、ファラオは聞く耳を持たず、労役をさらに重くするために、れんがの材料の藁も自分たちで調達するように命じます。そのため、民はエジプト全土に散って、藁の代わりの刈り株集めにも奔走しなければならなくなり、民のかしらたちは、この最悪な状況はモーセとアロンのせいだ、と考えました。確かに民は主のことばを聞いた時、神を信じ、ひざまずいて礼拝したのですが、困難に会うと手のひらを返して、「あなたがたは、ファラオとその家臣たちの目に私たちを嫌わせ、私たちを殺すため、彼らの手に剣を渡してしまったのです。」と不満をぶちまける始末でした。
イエス様は「岩地に蒔かれたものとは、みことばを聞くと、すぐに喜んで受け入れる人のことです。しかし自分の中に根がなく、しばらく続くだけで、みことばのために困難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまいます。(マタイ13:20,21)」と警告しています。
私たちは日々、様々な困難や問題に出会います。それを乗り越える秘訣は、どんな時にもイエス様を信頼し、神のみことばの約束にとどまり続けることです。私たちが信じている神は「世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝ちました。(ヨハネ16:33)」と語られるお方、そのお方が私たちの味方だからです。