牧師 高橋勝義 |
父ヤコブの葬儀をカナンの地で終えたヨセフたちは、エジプトに戻ってきましたが、ヨセフに対して罪責感と恐れを抱く兄弟たちは「あなたの父は『ヨセフにこう言いなさい。おまえの兄弟たちは、実に、おまえに悪いことをしたが、兄弟たちの背きと罪を赦してやりなさい』と語っていた、どうか自分たちを赦してください」と許しを請うのでした。(創世記50:16,17)
彼らのことばを聞いたヨセフは泣き、「恐れることはありません。どうして、私が神の代わりになることができるでしょうか。あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人が生かされるためだったのです。」と優しく語ったのです。
そしてヨセフの一族はエジプトに住みました。
百十歳の生涯を生き、自分の死が近いことを察したヨセフは、イスラエルの子らに「神は必ずあなたがたを顧みてくださいます。そのとき、あなたがたは私の遺骸をこの地からアブラハム、イサク、ヤコブに誓われた地へ携え上ってください」と誓わせました。そして彼らは、ヨセフをエジプトでミイラにし、棺に納めたのです。(創世記50:15~26)
すべての出来事の背後には、全能の神がおられ、すべてをご支配しておられます。神は私たちに、日々の歩みの中で起きる様々な出来事すべての中に、神がおられることを信じる信仰を求められておられ、ここに信仰の戦いがあるのです。
聖書は「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。(ローマ8:28)」と約束しています。神は私たちと一緒に歩み続けてくださるインマヌエルのお方です。