牧師 高橋勝義![]() |
厳しい飢饉の中で、神はヤコブ一族をカナンからエジプトの肥沃なゴシェン地に移し、守られます。ヨセフは父と一族すべてに食物を与え、養いました。
飢饉はさらに続き、人々は食糧を求めてヨセフのところに行き、銀や家畜と引き替えます。そしてついに、民はさらに食物を得るために、「私たちと土地を買い取ってください。私たちは土地と一緒にファラオの奴隷となります。どうか種を下さい。そうすれば私たちは生き延び、死なずにすみます。土地も荒れないでしょう。」と訴えたのです。民の願いを聞いたヨセフは、ファラオから給与が与えられていた祭司たちを除くすべてのエジプト人の土地を買い取り、人々に種を与えました。そして収穫の時には、その五分の一はファラオに納め、五分の四は自分のものとすることを定めたのです。(創世記47:13~26)。
民は「あなた様は私たちを生かしてくださいました。私たちは、あなた様のご好意を受けて、ファラオの奴隷となりましょう。」と言い、ヨセフはエジプトで絶大な権力と信頼を持つ者になりました。このように権力の座にのぼりつめたヨセフでしたが、彼はなぜ奢ることなく、使命に忠実な歩みができたのでしょうか。
それは全能の神を知っていたからです。
ヨセフはその地位も力も神が与えてくださったと信じ、神とともに歩む者でした。
イエス・キリストのいのちと引き換えに、神の民にされた私たちに、聖書はこのように語ります。「主はあなたに告げられた。人よ、何が良いことなのか、主があなたに何を求めておられるのかを。それは、ただ公正を行い、誠実を愛し、へりくだって、あなたの神とともに歩むことではないか。」(ミカ6:8)