牧師コラム 『神の約束を信じる』 2021年9月19日

牧師 高橋勝義

ヨセフがエジプトで生きていると知った父イスラエル(ヤコブ)は元気づき、一族を連れてカナンの地からエジプトに向かって旅立ちました。途中ベエル・シェバに来ると、彼は父イサクの神にいけにえを献げ、礼拝をささげました。

その昔、兄の殺意から逃れ、伯父ラバンのもとに向かった時のヤコブは、ひとりでした。その孤独と不安の時に、神は夢の中に現れてくださり「見よ。わたしはあなたとともにいて、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」(創世記28:15)と、これから向かう見知らぬ地での歩みの保証を約束し、その将来を祝福し、励ましてくださいました。

そして今、その約束通り神がカナンの地で与えてくださった多くの家畜と財産、さらに多くの家族と共に、ヨセフの待つエジプトに向かっているのです。

ここでも神はベエル・シェバでヤコブに現れてくださり、「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。わたしはそこで、あなたを大いなる国民とする。このわたしが、あなたとともにエジプトに下り、また、このわたしが必ずあなたを再び連れ上る。そしてヨセフが、その手であなたの目を閉じてくれるだろう。」(創世記46:2~4)と約束されたのです。神は人生の節目節目にヤコブを励ます真実な愛のお方です。

ヤコブを導き続けた神は、イエス・キリストを信じ歩む私たちにも「見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」(マタイ28:20)と約束してくださいます。この約束は決して破られることがなく、私たちの信仰の歩みの土台、鍵になるのです。