牧師 高橋勝義 |
長男エルと次男オナンを主に取り去られたユダは、長男の嫁タマルに、三男シェラが成人するまで実家で待つように言います。かなりの日が経ち、ユダの妻が亡くなり、その喪が明けた頃、タマルは「あなたのしゅうとが羊の群れの毛を刈るために、ティムナに上って来ます」という知らせを聞き、やもめの服を脱ぎベールをかぶり、道端でユダを待ち受けました。
それはユダが成人した三男の妻に彼女を迎えず、遠ざけたからでした。タマルを遊女だと思いこんでいたユダは「印章とひもと杖」を手渡します。その後、ユダは「子やぎ」を送り、渡したしるしの品を取り戻そうとしますが、遊女は見つからず果たせませんでした。三か月後「あなたの嫁のタマルが姦淫によって身ごもっています」と告げる者があり、ユダは激怒しますが、タマルは「この品々の持ち主によって、私は身ごもったのです」と伝えたのです。ユダはようやく「あの女は私よりも正しい。私が彼女をわが子シェラに与えなかったせいだ」と気づかされます。そしてタマルはペレツとゼラフの双子を産みます。(創世記38:12~30)
父の家を自ら出ていったユダでしたが、神様はお見捨てではありませんでした。彼の不誠実にもかかわらず、タマルがユダに生んだペレツの子孫からイスラエルの王ダビデが起こされ、やがて救い主イエス・キリストが誕生するのです。
「わたしの思いは、あなたがたの思いと異なり、あなたがたの道は、わたしの道と異なるからだ。(イザヤ55:8)」と語られている通り、主は不思議なお方(士師記13:18)です。 同様にイエス様はあなたのすべてを知った上で、ありのままのあなたを招いておられます。
「わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためです(マルコ2:17)」