牧師コラム 『あなたは神の国から遠くない』 2021年1月31日

牧師 栗原延元

このコラムのタイトルは、イエスと律法学者(旧約聖書の専門家)との問答の中で、イエスが語ったフレーズです。この問答は、聖書の教えの核心に私たちを導きます。

聖書は人が「幸せ」に生きるために何が大事なのかについて書かれています。それは、まず「心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛する」ことです。(マルコ12:30) 全身全霊で神を愛することは、高価な物を神に捧げることではありませんね。とこの律法学者はイエスに応答するのです。その応答に対してイエスは「あなたは神の国から遠くない」と語るのです。
遠くないとは、「近い」ということでしょう。そしてあなたの目に見えるところに、神の恵み、神のいつくしみの世界があるということでしょう。
この学者の目の前にイエスが立ち続けていたのです。「信仰」とは、私たちの目の前におられるイエスをみつめていくことです。