牧師 高橋勝義 |
かつてゲラルの王アビメレクは、アブラハムが妻サラを妹だと言った為に、サラを召し入れようとしました。しかし夢で神に「サラは夫がある身であり、返さなければ、あなたも、あなたに属するすべての者も、必ず死ぬ」(創世記20:7)と厳粛な警告を受けたのです。時が過ぎ、そのアビメレクが軍の長ピコルと共にアブラハムの所にやって来て「あなたが何をしても、神はあなたとともにおられます」(創世記21:22)とアブラハムに対する神の守りに驚嘆し、平和の契約を申し出たのです。アブラハムは同意したあと、アビメレクのしもべたちが奪い取った井戸のことを抗議しました。
そしてアブラハム自身がこの井戸を掘った証拠として、七匹の雌の子羊をアビメレクに渡し、二度と略奪が行われないように契約を交わしました。こうして、二人が誓ったこの場所はベエル・シェバ(七つの井戸)と呼ばれました(創世記21:31)。
荒野において井戸は貴重です。水はいのちにとって不可欠だからです。
その水について、イエス様は「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みな さい。わたしを信じる者は、聖書が言っているとおり、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになります。」(ヨハネ7:37,38)と語られました。
生ける水の川とは、キリストを信じた者に与えられる新しいいのちのことです。また、この新しいいのちが与えられたすべての人の心には聖霊なる神が内住され、その聖霊が結ぶ実(愛,喜び,平安,寛容,親切,善意,誠実,柔和,自制)が、信じる者の心の奥底から溢れ流れ出てくるのです。