牧師 栗原延元 |
「いと高き方の隠れ場に住む者その人は全能者の陰に宿る。」で始まる詩篇91篇は、信仰者が遭遇する危険、危機の時に主の守りと救いを美しく歌っています。「主こそ狩人の罠から破滅をもたらす疫病からあなたを救い出される。主はご自分の羽であなたをおおいあなたはその翼の下に身を避ける。…あなたは恐れない。夜襲の恐怖も昼に飛び来る矢も。暗闇に忍び寄る疫病も…わざわいはあなたに降りかからず疫病もあなたの天幕に近づかない。」(3節~10節)と。この神のお約束をもといとして、宗教改革者ルターは次のように語ります。「私はまず神がお守り下さるようにと祈る。そうして後、私は消毒し、空気を入れ替え、薬を用意しそれを用いる。行く必要のない場所や人を避けて自ら感染したり他者にうつしたりしないようにする。私の不注意で他の人の死を招かないためである。」(16世紀ペストが大流行した折に)