牧師 高橋勝義 |
アブラハムのとりなしの祈りを聞かれた神のあわれみによって、ロトとロトの妻、そして二人の娘は、ソドムの町から救い出されます。しかし、ロトの妻は神の命令に聞き従わなかったために、塩の柱になってしまいました。(創世記19:26)
その後、ロトと二人の娘は、ツォアルの町に住むのを恐れ、山の上にある洞穴の中で暮らしました。(創世記19:30) 姉は、自分たちのところに来て、結婚してくれる男の人などいるはずがないのだから、父をお酒で酔わせ一緒に寝て、父によって子孫を残そうと、妹に打ち明けます。そして姉は父によって男の子を産み、その子をモアブと名づけます。彼は今日のモアブ人の先祖です。(創世記19:37) 妹も同じようにして男の子を産み、その子をベン・アミと名づけます。彼は今日のアンモン人の先祖です。(創世記19:38)
しかし神は、このような罪のただ中にいる人間をお見捨てにはなりません。
ご自身に対して、信仰をあらわす者を祝福してくださるお方なのです。
神は、この異教の民モアブ人の中からルツを選び、イスラエルの王ダビデの曾祖母に、やがてはその家系から救い主イエス・キリストが生まれる祝福を与えてくださいました。
ルツは夫亡き後、義母ナオミに「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です」と訴え、イスラエルの神に従って生きる決断をします。神に自分の人生をゆだね、心を定めて歩みだしたのです。
「あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。主があなたの進む道をまっすぐにされる。(箴言3:6)」