牧師コラム 『アブラムからアブラハムへ』 2020年7月5日

牧師 高橋勝義

アブラムが九十九歳になった時、神は名をアブラム(高貴なる父)から、アブラハム(多くの国民の父)に変えるように告げられます。(創世記17:4)
神がアブラハムを「多くの国民の父」にすると約束されたのです。さらに妻サライも「サラ」と名を変えるようにと、神は告げます(創世記17:15)。
そして、神は、契約のしるしとして「割礼」を行うことを命じ、「わたしは、あなたの神、あなたの後の子孫の神となる(創世記17:7)」ことまでも約束してくださいました。

天地万物の創造主なる神、全知全能の神が、アブラハムの“神”となってくださったのです。続けて神は、サラが来年必ずあなたに男の子を産むと語ったのですが、アブラハムは心の中で笑い「百歳の者に子が生まれるだろうか。サラにしても、九十歳の女が子を産めるだろうか。(創世記17:17)」と疑ってしまったのです。

しかし神は、アブラハムの不信仰を嘆いたり、叱ったりはしませんでした。

この全知全能の神の力は、イエス・キリストを救い主として信じるすべての者の上に今も注がれています。アブラハムの“神”は、霊的イスラエルとされた私たちの“神”となられたのです。このお方が、「主ご自身があなたに先立って進まれる。主があなたとともにおられる。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。恐れてはならない。おののいてはならない。(ヨシュア31:8)」と約束してくださっているので、人生に山や谷があっても、私たちは勇気をもって歩めるのです。