牧師コラム 『インマヌエル』 2019年12月15日

牧師 高橋勝義

心に悩みを抱え苦しむ時、ありのままを受け入れ、寄り添ってくれる人がいたならば、どんなに慰められ、励まされることでしょう。ましてや、それが神様であるならば、どんなに勇気づけられることでしょうか。

さて、今から約2700年以上も昔、ユダの王アハズは、同胞のイスラエルとシリアから攻撃を受けていました。その時、神の預言者イザヤはアハズ王に、昔エジプトの奴隷であった自分たちを救い出された「生ける神」に信頼するように促しました。さらに「それゆえ、主は自ら、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。(イザヤ7:14)」と、やがて救い主がこの世に来られることを預言したのです。

「インマヌエル」とは、「神は私たちとともにおられる」という意味です。

イザヤの預言通り、今から約2000年前に神であるお方、即ちイエス・キリストは人となってこの世にお生まれになられたのです。聖書は、このキリストの歩みについて「イエスは、自ら試みを受けて苦しまれたからこそ、試みられている者たちを助けることができるのです。(ヘブル2:18)」と記しています。
私たちと同じ人間となってこの世に生まれたキリストは、私たちの悩みや苦しみをすべて御存知の神の御子です。決して、遠くから傍観しておられる神ではなく、私たちと積極的に関りを持たれる神であり、あなたの傍らに寄り添われる神なのです。

クリスマスは、神が私たちとともにいてくださることを御子イエス・キリストの誕生を通して、あなたに明らかにされた喜びの時なのです。