牧師コラム 『世に打ち勝つ者とはだれか』 2019年9月15日

牧師 高橋勝義

「勝ち組」とか「負け組」と言った言葉をよく耳にします。「勝ち組」とは、富や地位、名誉を得て、人生の成功者となった人。それに対して、「負け組」とは、人生がうまくいかず、敗北したようにみえる人のことでしょうか。

聖書では、本当の勝ち負けについて、どのように言っているのでしょうか?

ヨハネの手紙第一2章13節と14節で、ヨハネは、二度も繰り返して、「あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです」と語っています。
また、悪い者に打ち勝った理由については、第一に「初めからおられる方を、あなたがたが知るようになったからです」。第二には「あなたがたのうちに神のことばがとどまった」からであると語っています。

「初めからおられた方」とは、天地万物の創造の時、父なる神とともにおられたイエス・キリストのことです。このお方は、私たちを罪から解放するために、私たちの罪を身代わりに負い、十字架で死んで下さいました。私たちは、このキリストを罪からの救い主として信じる時、罪赦され、新しいのちによる歩みへと導かれたのです。それは、悪しき者の支配から解放され、罪に打ち勝つ者になったことを意味します。

 罪に対して、私たちの生まれながらの力は、太刀打ちできません。

しかし、「神のことばがとどまるなら」とあるように、神が与えて下さったみことば(聖書)に聞き従って歩もうと、舵を神の力に頼る生き方に変える時、私たちの内におられる聖霊が力を与えて下さり、悪い者、即ち、サタンからの誘惑や力に打ち勝たせて頂けるのです。
ヨハネは、私たちには素晴らしい味方がいることを思い起こさせ、真の勝利者はキリストを信じる者にあることを示してくれたのです。