牧師 高橋勝義 |
捕らえられたイエス様は、大祭司の家から総督ピラトの所に連れて行かれました。
イエス様に罪を見いだせないピラトでしたが、食い下がる訴えに負け、ちょうどエルサレム滞在中のヘロデ王のもとに、イエス様を送ったのです。
ヘロデは、噂に聞く奇跡が見られると喜びますが、イエス様はヘロデの質問に何ひとつ答えることがなく、再びピラトの所に送り返されました。
裁判は、このように一晩中続き、再度取り調べをしたピラトは、「この人は死に値することを何もしていない。だから私は、むちで懲らしめたうえで釈放する。」(ルカ23:15,16)と宣言しました。しかし、民衆は、「その男を殺せ。バラバを釈放しろ。」(ルカ23:18)、「十字架だ。十字架につけろ。」(ルカ23:21)と叫び続けたのです。
このバラバとは、殺人と暴動を起こした犯罪者です。
ほんの6日前に、自分たちの上着を道に敷き、「祝福あれ、主の御名によって来られる方~(ルカ19:36~38)」と歓喜してイエス様をお迎えした同じ人々が、イエス様ではなく、殺人犯を特赦に選んだのです。ローマの支配から解放してくれる力強いメシヤ(救い主)を待ち望んでいた民衆は、目の前の弱々しく、惨めなイエス様をメシヤとして受け入れることが出来なかったからです。
しかし、イエス様は、父なる神の御旨に従い、私たちを救うために、苦しみと屈辱の十字架の道を黙々と歩まれたのです。
あなたを愛してやまない神が遣わされた救い主イエス・キリストを信じ、愛と赦しのある新しい人生を選ぶ者になりませんか?