牧師 高橋勝義 |
私たちの人生に失敗はつきものです。しかし、大切なのはその後の歩みです。
イエス様は、『シモン、シモン。見なさい。サタンがあなたがたを麦のようにふるいにかける(試練)ことを願って、聞き届けられました。わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈ったので、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい(ルカ22:32)」と、シモン・ペテロに語りました。
驚いたペテロは、「主よ。あなたとご一緒なら、牢であろうと、死であろうと、覚悟はできております。」と答えるのですが、それに対して、イエス様は「今日、鶏が鳴くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言います(ルカ22:34)」と言われたのです。
イエス様がサタンからの試練を許したのは、ペテロが本当の自分の姿を知ることによって、人の弱さをそのまま受け入れる者となるためだったのです。ですから、ふるいにかけられるのは、とても辛いことですが、とても貴重な経験でもあるのです。
事実、ペテロは大祭司の庭で捕らわれのイエス様を見つめていた時、3人もの人に「イエスと一緒にいた」と言われ、三度とも「知らない」と否定してしまいました。
その時、鶏が鳴き、イエス様が振り向いてペテロを見つめたのです。
ペテロは、外に出て激しく泣きました。それは自分のふがいなさと同時に、そのまなざしに「愛」を感じたからです。それは、ご自身を否定してしまったことを責めるものではなく、赦し、受け入れ、支える愛のまなざしだったからです。
その同じイエス様のまなざしが、あなたにも注がれているのです。
あなたの弱さも失敗も、ありのままを受け入れ、あなたのために祈って下さるイエス様を信じ、その愛に生きる歩みをしませんか?