牧師コラム 『誰が一番偉いか』 2019年5月26日

牧師 高橋勝義

イエス様は、十字架を前にした弟子たちとの過ぎ越しの食事の中で、ご自身を裏切る者がいることを告げられました。
驚いた弟子たちは、だれがそんなことをしようとしているのか、議論し始めるのですが、同時に「誰が一番偉いか」という議論も起こりました。(ルカ22:23,24)
いつの時代も、人々の間では、このような議論が起こるものです。
しかし、イエス様は、「あなたがたの間で一番偉い人は、一番若い者のようになりなさい。上に立つ人は、給仕する者のようになりなさい。(ルカ22:26)」と、『神様の目から見た偉い人』について語ります。
そして、身をもってそれを教えるために、本来ならば『食卓で給仕をされる人』である神の御子イエス様ご自身が、上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとい、泥にまみれた弟子の足を洗い、腰の手ぬぐいでふかれたのです。これには、弟子たちもさすがに驚きました。師であるイエス様みずからが、弟子の足を洗うことによって、互いに仕え合うようにと模範を示されたのです。(ヨハネ13:4~15)

人は、仕えるより、仕えられることを求めるものです。

イエス様のような『仕える心』は、イエス様を救い主と信じ、その愛と赦しを味わった時に生まれます。生まれながらの私たちには、残念ながらその力がないのです。
「~して欲しい」と人に要求する者ではなく、私たちの内に住んでおられる聖霊なる神の力によって、人々を愛し、赦し、喜んで仕える者にならせて頂きましょう。

誰でも、自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされます」(マタイ23:12)