牧師 栗原延元 |
前回(10月21日)は、アブラハムの息子イサクの結婚について学びました。今回はイサクの息子ヤコブの生涯を学びます。
ヤコブは双子の弟として、生まれます。生まれてくるとき、兄(エサウ)のかかとをつかんでいたので、「押しのける者」という名(ヤコブ)とつけられました。
出産のときからそれに先立ち、母の胎内にいるとき、すでにこの二人はぶつかり合っていたのです。ヤコブと兄エサウの格闘は創世記の物語の中で興味をそそるものです。
今日は、兄エサウの殺意を逃れて、(何故エサウが弟ヤコブを殺そうとしたかは創世記27章が詳しく描いています)母リベカの故郷(カラン)に旅立つところを学びます。「ある所に着いたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。彼はその所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった。」(創世記28章11節)石を枕にして野宿するとは、なんと心細く、寂しいことでしょう。その夜、ヤコブは夢を見るのです。天からはしごが地に向けて立てられ神の使いたちが、そのはしごを上り下りし、主の使いがヤコブのかたわらに立つのです。主なる神と出会うことによって、ヤコブは、苦難を乗りこえて行くのです。