牧師コラム 『神の前にへりくだる』 2018年10月7日

牧師 高橋勝義     

 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という格言は、謙遜の大切さを教えています。へりくだることは人にとって、それぐらい難しい事なのでしょう。
 イエス・キリストも、『だれでも自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるからです。(ルカの福音書1411)』と語りました。
 また聖書は、「主が来られるまでは、何についても先走ってさばいてはいけません。主は、闇に隠れたことも明るみに出し、心の中のはかりごとも明らかにされます。そのときに、神からそれぞれの人に称賛が与えられるのです。(Ⅰコリント4:5)」と語っています。更に、「主の御前でへりくだりなさい。そうすれば、主があなたがたを高く上げてくださいます。(ヤコブ4:10)」とも語っています。
 「」とは、もちろん、イエス・キリストです。
 人の評価は、変わります。また、時代によっても、その時々の価値観によっても変わります。しかし、イエス・キリストの評価は、常に、変わることがありません。えこひいきがなく、わいろを取ることもなく、公平です。
 なぜなら、私たちの心の中のはかりごとまでもすべて御存知なお方だからです。
 このお方の前に立つならば、誰が自分の正しさを弁明できるでしょうか?
 神の前にへりくだるとは、自分の弱さを受け入れ、神の力なくしては生きていけないことを認めることなのです。
 この姿勢が、人を謙遜な者にさせるのです。
 神は、へりくだる者と共に歩まれ、その人の内には神の愛、平安、喜びが溢れ、神の栄光がその人を通して表されるのです。