牧師 高橋勝義 |
マリヤは、聖霊によって男の子を宿します。しかし、人々はそれを受け入れることが出来ませんでした。婚約者のヨセフも同様に、悩み苦しんでいました。
ヨセフは、主の使いが夢に現れて「ダビデの子ヨセフ。恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい。その胎に宿っているものは聖霊によるのです。マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。(マタイ1:20,21)」と語られたので、マリヤを受け入れます。
そこに、ローマ帝国の皇帝アウグストから世界中に住民登録をせよという勅令が出ます。住民登録をする場所は、今住んでいるところではなく、出身地で行います。
ヨセフの出身地は、ベツレヘムなので、ナザレから直線距離で110㎞の旅となります。普通の旅でも、多くの困難が待ち受けているところに、身重のマリヤを連れての旅ですから、二人にとって、とても厳しい旅です。
一見するよ、無慈悲な神のように感じてしまいます。
ところが、この旅は、夫婦としての絆を深めるのにとても重要であり、彼らを守る旅でもあったのです。なぜなら、ナザレでイエス・キリストが生まれていたならば、人々から厳しい目で見られることとなり、二人には、居場所がなかったからです。
この旅は、まことの神の御配慮に満ちた愛なのです。
この愛に守られ、二人は、新たなる旅立ちをすることが出来たのです。
『神を愛する人々、即ち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。 (ローマ8:28)』