牧師 高橋勝義 |
悪霊に憑かれている男は、イエス・キリストに出会うと「いと高き神の子、イエスさま。いったい私に何をしようというのです。お願いです。どうか私を苦しめないでください。(ルカ8:28)」とひれ伏し、大声で叫びました。
この男を支配している悪霊は、イエスが、どんなお方なのかを知っており、イエスを非常に恐れていることが分かります。そうでなければ、「お願いです。どうか私を苦しめないでください。」などと言ったりはしません。また、悪霊は、イエス・キリストがこの世に来られた目的をも知っていました。
聖書は、私たちの姿について「罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊(悪霊)に従って、歩んでいる(エペソ2:2)」と記し、その結果「罪から来る報酬は死です(ローマ6:23)」と語っています。
しかし、これだけでは終わりません。この次に続く御言葉が、とても重要になってきます。「しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです(ローマ6:23)」。
イエス・キリストは、私たちを罪の支配(悪霊の支配)から解放するために、十字架で身代わりとなって死に、三日目によみがえり、人間にとって最大の恐怖である【死】を打ち破られたのです。
それ故、イエス・キリストを信じる者は、永遠のいのちを頂き、滅びから救われ、新しいいのちに生きる者へと変えられるのです。
これらすべては、私たちへの神からの賜物(プレゼント)なのです。
十字架は、罪の支配(悪霊の支配)から私たちを解放する力です。
この目的のために、『いと高き神の子』であるイエス・キリストは、この世に来られたのです。