牧師コラム 『主イエスと弟子ペテロ』 2016年9月18日

IMG_8506  栗原 延元 牧師

聖書は不思議な書物です。
旧約聖書には神の民といわれるイスラエルは、エジプトでの奴隷であったこと、
王ダビデは部下の妻をわがものとする姦淫と殺人を犯したこと、など
民族の恥とすべきことを書き残しているのです。
新約聖書には、12人の弟子のリ-ダ-ともいえるペテロが三度も、
主イエスを否認したことが、福音書に明記されているのです。

聖書は人間の弱さも愚かさも、国家や民族の誤りをも書いているのです。
ある人は聖書の記述の真摯さに打たれて、聖書が人生に欠かせない書物になった
と言っています。

なぜ聖書は今日も世界中で多くの人々に読まれているのでしょうか。
それは、赦しのメッセージが聖書全体をつらぬいているからです。
その赦しは単に罪を赦すというだけでなく、人を新しく生まれ変わらせるお方が
おられることに聖書は気づかせてくれるのです。

三度もイエスを否認したペテロが、なぜ立ち直ることができたのでしょうか。
ルカの福音書には

〈わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。
だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい〉(ルカ22:32)

のイエスの言葉が記されています。
主イエスには、人に、やり直しの人生を歩ませる力があるのです。