牧師コラム『ナルドの香油』 2016年8月21日

IMG_8506  栗原 延元 牧師

今日からマルコの福音書14章に入ります。
福音(神の救いの御業)のクライマックスを表すエピソードが記されています。
それは、一人の女が純粋で非常に高価なナルドの香油をイエスの頭に注いだことです。

その場に居合わせた何人かの者が憤慨して
〈何のために香油をこんなに無駄にしたのか〉とその女を厳しく責めたのです。

しかし主イエスは〈わたしのために立派なこと〉をしたのだと評価します。
最後に〈世界中のどこでも、福音が宣べ伝えられる所なら、
この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう〉(マルコ14:9)と
最大の賛辞をこの女に送ります。

なぜ、ナルドの香油の油注ぎの事がこのように語られるのでしょう。
キリストとは、メシヤ(ヘブル語)のギリシャ語訳であり、メシヤとは、
油注がれた者の意であり、又、人は油注がれて王となるのです。
福音(グッド・ニュース)とは、神の御子イエスが、
罪人の身代わりとして十字架の刑罰を受けて、葬られ、
三日目に死人の中からよみがえられた出来事です。

ナルドの香油はイエスの埋葬の用意の為に注がれました。
イエスの死は、私の為とこの女は証言しているのでしょう。