牧師コラム 「らしんばん」2015年8月23日

IMG_8506  栗原 延元牧師

山は都会の喧噪を離れて静寂の中に身を置くことのできる場所です。
その静かさの中で、イエスは人々にこの地上での生き方を語りました。
その教えは聞いた人たちの心の中に響きました。
それが「山上の垂訓」です。マタイ5章から7章に記されています。
この山上の垂訓が語られた山はガリラヤ湖に近く、それほど高い山ではありません。
ですから多くの人々が登って来ることができました。

イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて高い山に導いて行きました(マルコ9章2節)。
この高い山の名は、並行記事のマタイ、ルカにも記されていませんが、
多分ヘルモン山(海抜約2800m)であろうと思われます。
一年中雪をいただき、その雪解けの水はヨルダン川の主要な水源です。

この山でイエスの御姿が変わりました。「山上の変貌」です。
イエスの復活と再臨が予表されたのです。
このときモーセとエリヤが現れ、彼らはイエスと語り合っていた。

モーセとエリヤは旧約聖書の律法と預言者を代表し、2人とも山に登っています。
モーセはシナイ山(出エ19章)、エリヤはカルメル山(Ⅰ列王18章)に、
いわば頂上サミットです。
ここでのテーマはイエスの十字架の苦難に関してでした。