牧師コラム 「らしんばん」 2015年4月19日

IMG_8506  栗原 延元牧師

イエスは郷里ナザレの人々から拒まれた後、
12弟子を2人一組にして伝道に派遣します。
その時「杖一本の他、何も持って行くな」と命じます。
私はここを読み、賛美歌270番の

「信仰こそ旅路を導く杖 弱きを強むる力なれや。
心勇ましく旅を続けゆかん。この世の危うき恐るべしや」
を思い出しました。

人生は旅にたとえられます。
奥の細道の芭蕉は栗の木の杖を手に取って
みちのくの旅に出ました。
なぜ栗の木が杖に選ばれたのかというと、
旅先で生命を落とす事があっても栗の木の杖は
西方浄土に連れて行ってくれるからと言うのです。
それは栗の木が西方に立つ木だからなのだそうです(小畑進師)。
私の名字は栗原です。それで大変自分の名字が気に入っています。

イエスが弟子達に「杖一本」の他、何も持って行くなと命じたのは、
信仰一本で行けと言うことのようです。
ここで言う信仰とは、知性も感性も理性も何もかも無視して
歩めというのではありません。

なぜなら、「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです」と
イエスは語っておられるからです。
そのイエスへの信頼が信仰なのです。