牧師コラム 「らしんばん」 2015年2月8日

IMG_8506  栗原延元牧師

船の航路を定めるための器具が羅針盤です。
人生の方向を示すものが座右の銘です。
「敬天愛人」(天を敬い人を愛する)は西郷隆盛の座右の銘です。
彼は郷里にて聖書を教えてもいました。
特にマタイ福音書を読んでいたようです。
その中の
<自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。
それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです。
天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、
正しい人たちにも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです>
の箇所に「敬天愛人」の銘は由来しているようです。

西郷は勝海舟との話し合いで江戸城の無血開城をし、
江戸を戦火から救いました。
鹿児島にある西郷南州記念館の館長は、
西郷はキリスト教の信仰を持って生涯を閉じたのではないかと話しています。
(DVD聖書を読んだサムライたち―龍馬をめぐる5人の男たち―)

この記念館には、西郷の愛読した聖書が展示してあります。
西郷の人物の大きさをある人は、

「大きく叩けば大きく響き、小さく叩けば小さく響く太鼓のようだ」と語っています。

西郷さんは、天の父なる神を仰ぎ見つめていたのではないかと思っています。

<あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。>(マタイ5:48)