牧師コラム 『神に出会うモーセ』 2022年2月6日

牧師 高橋勝義

エジプトから逃れミディアンの地で暮らし始めたモーセは、家族も与えられ、しゅうとイテロの羊を飼いながら平穏な日々を過ごしていました。しかし心の中では、幼い頃に母から聞かされていたであろう「自らのルーツ」「出生の出来事」「宮殿での生活」また「神は必ず顧みて約束の地に上らせるとの約束」などを思い巡らしていたことでしょう。

ある日、羊の群れを連れて神の山ホレブにやって来た彼は、燃える炎の中の柴が燃え尽きないのを不思議に思い、それを見ようと近づきます。すると、神が柴の茂みの中から「モーセ、モーセ」と呼びかけられ、彼は「はい、ここにおります」と答えます。神は「ここに近づいてはならない。あなたの履き物を脱げ。あなたの立っている場所は聖なる地である。」と仰せられました。この時モーセは、母から聞いていた神に初めてお会いしたのです。 さらに神は「今、見よ、イスラエルの子らの叫びはわたしに届き、エジプト人が彼らを虐げている有様を見た。今、行け。わたしは、あなたをファラオのもとに遣わす。わたしの民、イスラエルの子らをエジプトから導き出せ。」と命じたのです。この神の言葉に戸惑うモーセに、神は「『わたしはある』という方が私をあなたがたのところに遣わされた」と、民に告げるように仰せられたのです。この神との出会いは、モーセの人生を一変させました。

この時、モーセは、自分が生かされていることの意味と使命をはっきり悟ったのです。

イエス・キリストは「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」(ヨハネ14:6)と語られ、私たちに生きる真の意味と使命を教えてくださるお方です。

あなたは、このお方、すなわちイエス・キリストにお会いしましたか。