牧師 栗原延元 |
ヨナ書の最後は、イスラエルの敵国の首都ニネベの町を滅ぼさなかった主に対して抗議する預言者ヨナをなだめ、さとす主の仰せで終わっています。
少し長めの引用ですがお読みください。〈主は仰せられた。「あなたは、自分で骨折らず、育てもせず、一夜で生え、一夜で滅びたこのとうごまを惜しんでいる。まして、わたしは、この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。そこには、右も左もわきまえない十二万以上の人間と、数多くの家畜とがいるではないか。」〉(ヨナ4:10,11)
ヨナはイスラエルの愛国預言者でした。それゆえに、北方の大国の首都ニネベの町の繁栄を快く思えなかったのです。その町が罪を悔い改めるより、罪のゆえに弱体化してゆくことが母国、イスラエルにとって益となると考えていたようです。
ですから、ヨナの説教を聞いて、ニネベの町の人々が悪の道から立ち返るために努力しているのを神がご覧になり、この町に下すと言っておられたわざわいを思い直して、そうされなかったことに抗議するのです。神はこのヨナの不機嫌を直すために一本のとうごまを備えるのです。
神とヨナのこのやりとりは礼拝の中で学びます。